第n何曜日の数え方

目を覚まして、布団をひっぺがすと言うことについて考える。眠たい人々には、布団と身体が一体になっているような感覚、最早布団と一体化してしまいたいような願望がある。それを無理やり引き剥がすから「ひっぺがす」なんだけど、本当に寝ているうちに布団の繊維が体に浸透して、肉体に結びつき、本気の「ひっぺがす」になったら…と考えたらゾッとした。確実に布団側に肉が持ってかれる。メイドインアビスの治癒に使用するために体に繁殖させたきのこをむしり取るシーンのことを思い出して寒々とし、無事起床。

洗濯機の水を溜めるためにスイッチを押す、流れでトイレにはいるムーブ。いつも何気に行っていたけど図らずしも自家音姫になっていることに気づいて面白くなった。

資源ごみを捨てられるか確認するために一瞬外に出る。収集場に置かれている段ボールの少なさから今日が公式な収集日ではないと推理し戻る。第n何曜日の数え方がいまだに不安。

9時半に起きたのですでに遅いが、粛々淡々とすれば全然取り戻せる範囲だ。3度寝を重ねて、最終的によく寝た!と思えたのでいいのだ。一定期は休日は早く起きて午前に動き午後に余裕を持つことが美だと思っていたけど、どのタイムラインにピークを持っていくかは自分の采配で決められる。大人は自由。

朝ごはんにもりもりサラダを食べる。目玉焼きはひとり一つだと固定概念を持っていたが、人間さんのYouTubeでベーコンエッグを卵二つ分食べていることに衝撃を受け、食べたきゃ二つでも良いんだと思うようになった。あとは冷凍のお芋を温めて出した。自分が喜ぶものを知っている。

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午後、近場のカフェへ。引越しする前にこの辺りのお店をできるだけ回って行きたい。あとで行こうと思い保存した、Googleマップに立てたピン先が「閉業」となっているのは切ない。いくつか間に合わなかった。そういうことを少なくできるように出会うことに対して貪欲でいたい。

今日は過去行った事のあるお店へ再訪。窓際の席にかける。自分が止めた自転車が見える。何度見ても新鮮に、かわいくて嬉しい。今日は見慣れない場所に置かれて、スーパーの前で飼い主を待っているワンちゃんみたいで一層愛おしく思える。

スコーンとほうじ茶を注文。ザクザクのおいしいやつだ。チョコレート生地の中にホワイトチョコが入っていて嬉しい。ほうじ茶も落ち着く。

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できたら引っ越しても来たいな。わたし以外のお客さんはお店のお知り合いの方のようで、終始談笑が聞こえ、やや肩身が狭く、食べたらそそくさと出る。談笑が良くないのではなく、なにか、声のデカさの権限を感じ、友だちのいない教室のようで居づらかった。はっきり言ったら、静かに過ごしたかった…ということになる…。多数の人が利用する場所に出ているのだから致し方ない。カフェなどのおしゃれな空間に身を置くと、流行に左右されないモノがわかる垢抜けた人達と、トレンドを反映させた今をちゃんとしている人達に、ざっくりと区分できるがわたしはどちらにもいないな。最近はそれでもいいなと思ってきている。自分でいるのが楽だという視点もある。

スーパーに寄って帰ってきて、本を読んだりして昼寝。また3時間も寝てしまった。起きたら、顔の表面に照りを感じ、体温の高さ、自分の中の幼児性を微笑ましく思う。

明日は初めての山下達郎さんのコンサートなので、湯船に浸かり身を清めてから寝る。